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点尊降臨!

「ぼくが何者であるかは、お前が決めれ!」 なんか創る人をやってます。

歴史を学ぶということ

ぼくが住んでいるマンションはオートロックで自宅へ戻るにはエレベーターが必須だ。そして今、ぼくは電気を消費して動くパソコンを使っている。電気の発見は文明を大変革した。電気がなければ水道すら動かない。停電すれば、ぼくは自宅にすら帰れない。

日本の本土のほぼ全域に電線が通るようになったのは戦後以降だ。それまでは電気の通っていない田舎なんてざらにあったし、停電なんてしょっちゅうだった。それが今では停電が起こるのが稀な状況がつづいている。如何に電力会社が電気の供給に努力しているのかがわかる。
今そこにあるプラグをコンセントにつなぐと電気が流れるようになってからまだ100年と経っていないんだ。

小学校6年になってぼくははじめて学校で日本史の授業を受けた。あの頃は何気なくおもしろいから学んでいた。何がおもしろいのかは今でもわからないけれど、おかげで歴史に関しては一家言を持つくらいには知識がある。

これを読んでいる多くの人達は歴史なんて年表なんだろうくらいしか思っていないかもしれない。いや、もしかしたらそれが歴史教育がもたらした結果なのかもしれない。

今朝ぼくらが起きたように、昨日の昨日の昨日と遡っていくとぼくらの存在しなかった時間に寝起きしていた人がいることくらいは想像できるんじゃないかな? だから何? って言われそうだけどね。
ぼくらと服装が違ったり、価値観が違ったりするけど確かに呼吸をして歩いていた人が考えられないくらいの数でいたのは確かなんだよね。その人達の足跡を辿ることは今ぼくらが生きている社会の仕組みを知る一助となる。
多くの人はこの社会が生まれた切っ掛けとなる最初の事件をなんとなくでしか知らないし、理解なんてしていない。この最初の事件の意味を理解しておくと、色んなものの見方が変わる。

その事件とはもしかしたらあなたの朝ご飯にヒントがあるかもしれない。朝ご飯を食べない人は昼ご飯かもしれないし、おやつかもしれない。少なくともコンビニにはあるし、パン屋やスーパーマーケットにだってある。

あなたは今日、何を食べましたか? それとも昨日、何を食べましたか?
今、あなたは満腹ですか? それとも空腹ですか?
人類の歴史のほとんどは「空腹」が支配していたんだ。獲物を獲らないと、木の実が森や山にないと飢えるような環境に人間はその歴史のほとんどを過ごしてきた。
そんな中農耕が発明された。一番最初に何が栽培されたのかはわからないけれど、自分たちの手で食糧をつくることは人類にとってはその歴史を変えるための第一歩になったんだ。それが革命となったのは、麦の栽培の開始だった。

最初に麦の栽培に成功して発展したのはチグリス川ユーフラテス川の周辺で興ったメソポタミア文明と考えられている。麦の栽培の成功がなぜ革命と言って良いのか? それは麦が備蓄できる食糧だったから。
それまで獲れなければ飢えるような人生を歩んできた人類は農耕によってその食糧事情を改善させてきた。または家畜をつくって改善を試みて来た。でも決定的に食糧事情の安定化をもたらしたのは「麦」だった。麦の特徴は備蓄がきくことだった。備蓄がきく「麦」の栽培成功は飢えを減らし、人口の増加をもたらした。
備蓄ができる食糧の発生で人口が増えると、次は土地が足りなくなる。そうなると隣の土地が必要になる。その土地を所有している集落も同様に隣の土地を欲している事態が起こる。集落同士の争い=戦争が始まる。
それまでも全くなかったわけではないだろうが、食糧が備蓄されるようになってから戦争が頻発するようになった。
隣の土地を奪うことが食糧の確保に繋がったのだ。

また麦畑をつくる技術や栽培/収穫の技術向上は食糧事情を改善し続けるためには必須だった。そこでその技術を持つものには報酬として土地や農作物、金や銀など貨幣が与えられた。こうして報酬という概念が生まれ、報酬は貧富の差や権力を産み出した。
備蓄ができる食糧生産技術の確立が経済の生みの親なんだ。
これは推測だけれど、当初は物物交換だったものが貨幣に変えられていったのは備蓄には限界があり、麦を貨幣そのものにするには不便だったからだろう。
これは日本でも言えることで、日本の場合は明治時代に入るまで米が経済の単位となっていたけれど、その取引は主に金銭で行なわれていた。

つまり、麦や米などの備蓄食糧の生産が「戦争」と「経済」を生みだしんだ。このことを理解しておかないと戦争の原因を正しく分析できないし、経済がなんたるかを正しく理解できない。
歴史教育で不足しているのはこの視点を持って歴史を学ばせるということをしないことなんだ。

食=経済の視点を持って歴史を学ぶと、文明の成り立ちを理解できる。如何に楽をして大量に安定的に食糧を増産するかを考えて人間は生きてきた。そしてその食糧を守るために時には侵略し、侵略者に抵抗した。食糧は土地が産むし海や川が産む。だから土地争いは止まないんだ。その繰り返しのなかで人類は便利さを求め、それが現在につながっている。
歴史を学ぶことは現在を知る一助になるんだ。